プロジェクトの背景
このプロジェクトは、バリ島のリゾート施設の測量と竣工図書の作成に関するものでした。リゾートは鬱蒼とした森林地帯に位置しており、測量は既に建設済みだが未完成の建物に焦点を当てました。クライアントは、竣工図の検証や屋内モデリングに適した高品質の点群データを必要としており、その後の設計、内装工事、または改修計画のための信頼できる基盤となるデータを求めていました。さらに、このプロジェクトでは、一貫性のある正確な空間参照を確保するために、RTKまたは基準点を用いて屋内と屋外の座標を統合する必要がありました。

課題
密生した植生と急峻な地形はGNSS信号を著しく阻害し、見通し線も制限したため、従来のRTK測量は信頼性に欠けるものとなった。トータルステーションは高い精度を提供するものの、複雑な環境と大きな傾斜地のため、機器の設置、移動、測定が困難かつ時間を要するため、効率が悪く、プロジェクトのスケジュールに間に合わなかった。さらに、クライアントが要求する点群の品質に関する厳しい要件(正確な壁線、明確な構造表現、滑らかな表面)は、従来の測量方法では満たすのが難しい課題となった。

解決
複雑な現場環境と高品質な点群データへの要求という課題に対応するため、SL9 SLAM RTKシステムが導入されました。SLAMレーザースキャンとRTK測位を組み合わせることで、SL9は密集した樹冠や限られたGNSS条件下でも、連続的で安定した空間データを効率的に取得しました。このアプローチにより、運用効率を維持しながらエンジニアリンググレードの点群データ品質が確保され、竣工図書、屋内モデリング、およびその後の設計や改修アプリケーションのための信頼性の高い基盤が構築されました。
ワークフロー
1.迅速な展開とワンタッチスキャン
SL9 SLAM RTKは一体型設計を採用しており、オペレーターは画面をワンタッチするだけでスキャンを開始できます。専門知識のない人でも、簡単なトレーニングを受ければ単独で測量を行うことができ、労力とトレーニングコストを削減できます。
2. RTK対応スキャン・トゥ・マップワークフロー
内蔵のRTKシステムにより、オペレーターは厳密な経路をたどることなく関心領域をスキャンできるため、複雑な建物環境において柔軟性と効率性を発揮します。
3. 屋内外統一座標系
高精度RTKモジュールを搭載したSL9は、屋内と屋外のデータを単一の空間基準に整合させることで、設計、建設、管理におけるシームレスな統合を実現します。
結果
1. 高品質の点群
得られた点群データは、壁、柱、構造要素を滑らかな表面と最小限のノイズで明確に表現しており、建物の竣工時の状態を正確に反映している。


2. 高速測定と定量化
点群データから、作業者は建物の周囲長、床面積、体積を迅速に計算できるため、不動産調査、建設検証、プロジェクト管理が容易になり、現場への再訪問を最小限に抑えることができます。


3. 点群スライスとCAD統合
データはSAT-LiDARソフトウェアにインポートしてスライス処理を行い、正確な壁線や構造境界を抽出できます。ベクトル化された出力はCADにシームレスにインポートでき、製図、計測、エンジニアリング解析に活用できるため、現場でのデータ取得からプロジェクト文書作成まで、完全に統合されたワークフローが実現します。

